幸せの破壊

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部屋に着いてもまだ拓也お兄ちゃんはからかうのをやめない。 「しかし、7つも下の妹にヤキモチ妬くとは、愛音は本当に拓人を愛しちゃってるんだぁ!」 拓也お兄ちゃんはたまに意地悪だ。 私が拗ねて返事をしないと拓也お兄ちゃんは話題を変えた。 「なぁ、今日おじさんいないけどいつもならこの時間には帰ってきてるよな?」 ドキンとした。 拓也お兄ちゃんは何気なく聞いたのだろう。 でも今の私にはキツかった。 お父さんがいないことを認めなくちゃいけない… 「愛音、おじさんどぉしたんだよ?残業か?」 拓也お兄ちゃんがしつこく聞いてくる。 お父さんとサッカーの話をして、さくらさんのことを気にしないようにしたいんだろう。 拓也お兄ちゃんは悪くないけど何も聞かないでと思ってしまう。 神様は拓也お兄ちゃん以上に意地悪だ。
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