55人が本棚に入れています
本棚に追加
午前4時27分、さくらさんは病院で息を引き取ったそうだ。
拓也お兄ちゃんから伝えられた拓人はその場で泣き崩れた。
拓也お兄ちゃんの目も赤かった。
私もそんな2人を見てたらさくらさんとの思い出が頭に走ってきて、もう会えないと思ったら、気づいたら泣いていた。
「行ってきます…」
私は1人で学校に行く。
拓人はまだ泣いている。
拓也お兄ちゃんはお葬式などの準備で忙しい。
学校で担任がさくらさんが亡くなったことをクラスに伝えた。
教室がザワザワとうるさい。
だけどほとんどの人の目には好奇心が見えた。
私は下を向いた。
休み時間、くるみと横山君がきた。
「如月君、大丈夫なの?」
「拓人、抜け殻になってないか?」
私が何も言えず黙って下を向いてしまうと2人は申し訳なさそうな顔をして席についた。
放課後、1人で家に帰る。
なんだか足が重い。
ズルズルと体を引きずるようにしながら家に帰った。
最初のコメントを投稿しよう!