幸せの破壊

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-如月拓人(キサラギ タクト)- 隣の家に住んでる幼なじみで私の好きな人です!! 「愛音のくせに俺を待たすなんて生意気だ~」 そう言って私の頭をグシャグシャにする。 「あんたねぇ、人が5分かけて結った髪を1分でグチャグチャにしないでくれる!?」 はっきり言うとどーでもいい会話。 でもそんな時間が私は好きだった… ドアを閉めようとすると、起きてきたばかりであろう、パジャマ姿のお母さんがいた。 「愛音、あんた今日から井上じゃなくて上山(カミヤマ)だから。」 そう言ってドアを閉めようとした。 「ちょっと待ってよ、意味がわからない。」 私はお母さんにもっと話を聞こうとしたら 「お姉ちゃん?」 今日、小学校に入学する妹の愛夏が階段から下りてきた。 「何かあったの?」 少し怯えながら聞いてきた。 拓人は不思議そうな顔をして待っている。 「愛夏、お姉ちゃんは学校行ってくるの。愛夏はもう少し寝ていないと風邪ひいちゃうから寝てな。」 2人の手前、お母さんと話すことはできなかった。
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