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マリアは友人の九条亮介と市内にあるファミレスにいた。 彼女はフリードリンクのカプチーノを飲んでいた。 「それで、何があったんだ。」 九条が訪ねた。 「亮介、この前言ってたよね。自分たちの事件が警視庁に横取りされたって。」 九条は頷いた。 「あれ何の事件だったっけ。」 「賭博だよ。関東の暴力団だった。こっちでも勢力を上げつつある連中だ。」 「あたしが捕まえた男だけど知ってる?」 「あぁ、連中の一味だろ。それがどうかしたか。」 「警視庁に取られた。」 亮介はそれを聞くと苦笑いをしてみせた。 「よくあることだ。」 「何であいつらが入ってくるわけ。」 マリアは持っていたフォークをホットケーキに突き刺した。 「あいつらはやりたい放題する奴だ。」 マリアは黙り込んだ。 何かがおかしい。これは刑事の勘というやつか。 いや、生まれつきのものだ。 この勘が外れたことはない。 九条がマリアの鼻先で手を振った。 マリアは目を丸くして彼を見た。 「大丈夫か。」 「ちょっと行ってくる。」 「どこに?」 九条が言ったがマリアは彼を残して店を出た。
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