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アメリカでは人為起源二酸化炭素地球温暖化論はあまり受け入れられていなかった。
今日となっては大半がそれを信じているが。
アル・ゴアは当時の大統領に強く呼び掛けた。
そして彼は言った。
「二酸化炭素の削減は経済的打撃を与える。政府にとって不都合な真実だ」と。
それは事実だろうか。
当時から世界中でエコをテーマに企業が競い合っている。
だから彼らは拒む。
温暖化の犯人は二酸化炭素でなければならないのだ。
「そうか。」
悟が呟いた。
刑事二人は彼を不思議そうに見ている。
「何なの。」
マリアが訪ねた。
彼女としては東に何も言わないで欲しかったが、もはや無理だろう。
「イギリス政府だ。」
「えっ。」
二人が同時に叫んだ。
「IPCCはイギリスを中心として立ち上げられた組織です。その狙いは二酸化炭素の排出量を規制し、発展途上国が自国より上回るのを防ぐことです。」
「ちょっと待て。イギリス政府が関わっているって言うのか。」
東が叫ぶように言った。
「断言はできませんが、可能性は極めて高いでしょう。日本政府にそのようなことをする度胸はないはずです。かといって彼らが他国からの要求を断る度胸もない。」
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