送り届ける為に

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† 娘が、目を開いた時には、浄化していく父と母。 そして、涙を流しながら檻の隙間から手を伸ばす、兄。 お兄様、光は、見えましたか。 そう問う娘の手を握り、兄は、頷きます。 これで、街の迷える英霊も、救える。 お前の生み出した、光で。 ありがとう。 その言葉を漏らした直後、娘の手は、兄の手をすり抜けます。 そして、檻には光だけが、残ったのでした。 †
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