最強の名を捨てた日

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    「ーーー姫…………」 白き服を身に纏い、顔を仮面で隠した少年が月の光る夜空の前で、一人の少女に話しかける。 「なぁに?リアス?」 少女も陽気に答えた。 「私は、今から聖天十騎士の名を捨てます」 「え・・・?」 少女は、少年から放たれた言葉に固まってしまう。 「な…にを……言ってるの?」 「姫………私は、あなたの母君を守れなかった」 少年は、悲しそうに言い……見えぬ仮面から、一筋の涙をこぼれた。 「違う!あの時、お母様が死んだのは、あなたが私を守ってたから・・・」 「ーーそれでも、守れなかった事実は変わりありません………だから」  
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