始まり

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おかまバー‘SUN RIGHT’でしこたま飲み、ふらふらになりながら家のソファに倒れた。 ようやくチャンスが舞い込んだのだ。 千載一遇の大チャンス。 ―――逃してたまるか――― 心に近い、にんまりと笑い、深い眠りに落ちた。 朝は皆平等にやってくる。 そして時に、目覚まし時計は…壊れる。 友里ははっと目が覚めた。 うつむけのままソファで寝てしまった昨日。 ジェニファーちゃんまたヒゲ残ってたな…と思いながら、時計を見た。 4時。早! まだまだ寝れるじゃん、と寝返りをうち、窓を見た。 嘘。明るすぎ!!! ばっと目が覚めた。 急いで携帯を見る。10時―――! 急いで着替えて、すっぴんであることにも気づかず、焼いてない食パンだけを頬張って外に飛び出した。 遅刻!大遅刻!! ヒールで走りながら、会社に電話する。 部長が出て、びっくりするぐらいキレてる。 馬鹿やろう。何やってんだ!足の皮擦り切れるまで走りやがれ! 部長の怒りに誰もいない目の前に向かってペコペコしながら電話を切る。ヤバい!ヤバいって!
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