第1話

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小さなエンジン音を上げ1台の高級車が俺の横を通り過ぎて行った。そう、これが毎日同じことの2つ目である。俺と同じ学年で学校でも有名な良家のお嬢様らしいのだが、性格が非常に悪いとかなんとか…… 噂によれば、可愛い顔をしているくせに人を見下すのは当たり前。授業中は先生の話なんて聞かずに外を見たり寝ていたり、そのくせ成績は優秀で運動も得意だとか。その容姿から入学したころには、告白する奴が多かったらしいが、そのすべてを断ったという噂もある。まあ、噂通りなら性格以外は完璧ということだ。 そして、1回も関わったことのない俺がここまでの情報を持っているということは、それだけ学校で有名ということになる。まあ、今年も関わることなく何事もなく卒業していくのだろう。
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