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「早くいいなよ~。」
人の気持ちも知らないで
池田は僕をせかす。
照れてる顔が
可愛いかったけど
複雑だった。
「早くぅ」
「…池田だよって言ったら
どうする?」
「ハイハイ、嘘ばっか言って~。早く言いなよ」
俺、
そんなに
狼少年だったっけ?
結局
はっきり告白できなかった
池田は
気づいていない
机の上には
たくさんの筆記用具が
散らかっていた。
そして隅のほうに
彫刻で
《T》と掘ってあった。
しばらくして
彼女がトイレにいった。
その隙を見て
消しゴムを
盗んだ。
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