一章:海上都市と青の大佐

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「誰ですか、貴女は。」 ジェイドの槍の矛先は、その天井近くの女性と向かった。 しかし、その女性はたいして怖がる様子もなく、フワリと地面に着地した。 「アンタは・・・・。」 「初めまして、アズサ。」 誰かを思い出すようなマロンペーストの長い髪。 色素の薄いサファイアブルーの瞳。 そっか。 彼女は・・・ 「はじめまして、始祖、ユリア・ジュエ。」 私の呟きにユリアはにこやかに微笑んだ。 「ごめんなさいね。どうしても貴女に協力してもらう必要があって。」 ユリアはすまなさそうに言った。 「ユリアが・・・・私をよんだのか?このオールドラントへ。」 えぇ。 と彼女は頷いた。 何故? 私はそう言いかけたが、ユリアがいきなり真剣な顔つきになったので、黙った。 「お願いよ、アズサ。未来を変えて。私の預言を覆して。」 「ユリア・・・・。」 ユリアは必死にそう言った。 未来を変える? 預言を覆す? それを私に? 「無理だよ。私は無力なんだ。」 「力ならあるわ。貴女は、私とローレイの両方の力を受け継いでいるの。聖なる焔の光達と同じで、超振動を起こせるし、譜術も使える。 私の子孫と同じで譜歌も歌えるわ。」 え。 なにそれ。 私、ローレライとユリアの意志を受け継いでるわけ? うわぁぁぁああ!! にわかに信じがたいわっ!
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