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゛やめろ!゛
少年は、叫んだ。
泣きながら手をのばした。その視線の先には自分の母と父がいた。
父は黒く首を軽く隠すくらいの短い髪で海の様な青い瞳の好青年で、
母は白く長い肩までの髪で血のように赤い瞳の美女だ。
少年はそんな二人がよくわからないものに連れ去られるののをよくわからないものに押さえられながら見ていた。
両親は、よくわからないものに連れていかれた。
少年は、置き去りに。
「お母さん!お父さん!」
声は、届かない。
届いたとしても、何もできない。
そう、何も…。
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