第弐話 怪段の謎

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昨日の事なんて、あっという間に忘れるもんなんだと、今思う。 「そういえば、テイラ」 「何?」 「明日、ここのクラスに転校生が来るらしいよ?」 「どんな?」 「聞いた話によると、男なんだって」 「つまらん…」 テイラは、そっぽを向いた。 それを見て、焦った香代は付け足しのように言葉を並べる。 「でね、その転校生。メッチャクチャ、格好いいんだって。さらには、髪の毛はサラサラのロン毛でさ、スタイルもいいらしいって。あと、片目に眼帯をしてるんだってさ」 「…」 「どう?」 テイラは一瞬だけ、考えた。 「それで?」 「それで?って、それだけだよ」 「つまらん!!ムダ話を聞かされたぁ~」 「兎も角さっ、明日が楽しみだよねぇ~」 「どうだか…」
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