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少女は、ある場所にいた。
「廃墟」
もぬけの殻で「シン…」とした、静けさ。
そこに人間なんて居るワケがないと、思うのが一般常識だろう。
しかし、少女は「ある人」に呼ばれたから、ここに来た。
ココの周辺地図では「白紙」部分が「廃墟」である。
「今にも、崩れそう…」
声は、反響した。
「よく…、来てくれたね」
何処からか、聞こえてくる。
「誰?」
少女は、辺りを見回した。
しかし、誰もいない。
前に進む、いつの間にか外に出ていた。
「月、キレイ…」
「そう、月は綺麗だ…」
今度こそ、姿を現した。
「誰…?」
「私の名は、………だ。君は?」
「私の名前はね………、って言うんだよ」
「座るかい?」
「うん…」
その人の特徴は、紅色した目。片方だけ、やけに伸ばした髪。黒のスーツを着ている人…。
でも、右目付近にはやけに酷い、縫い目が沢山ある。
どこか、可哀想な……。
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