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そいつは、この前私の目の前で学校に出てきた『怪物』を、一本の刀で倒した奴…。
「ウソだろ……」
私は、思わず小さく声に出してしまった。
「じゃあ、黒板に名前書いてくれるか?」
大山先生は、転校生に白チョークを渡した。
--永山 瑛慈--
「永山瑛慈です、よろしくお願いします」
瑛慈は、また深々と礼をした。
その頃、先生は瑛慈の座れる席を探していた。
「永山は……、藍千の隣に座ってたらどうだ?」
藍千とは、このクラスの学級委員長、藍千 真由(アイチ マユ)の事である。
「こちらこそ、よろしくお願いね。永山君」
いつものニッコリ笑顔で、挨拶をした。
ちなみに、この『ニッコリ笑顔』は、かなり可愛い顔です。
男子にとっては、その笑顔で鼻血が出る人が続出する位、スゴイ。
だけど、真由の場合。
ただの『笑顔取り』では、ありません。
勉強だって出来るし、運動も出来る。
要は『容姿端麗・才色兼備』って奴?
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