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「見て、どうするわけ?」
「どうもしない、見るだけ。ただ、舞がどんな男に夢中になってるか、興味があるだけ。」
「こんな事いうのも何だけど…あんたほんとに彼女の事好きなの?」
確かに自分の行動は冷静過ぎるかもしれない。取り乱すこともなければ、責める事もしない。
が、そうしなければ自分を保てなかった。
一度崩れると、理性がきかなくなるのだ。
「好きだよ…、今でも。」
独り言のように、呟いた。
車で30分ほどで学校についた。実は来るのは初めてだ。
「……?そういえば、君は授業ないの?」
「サボり。」
さも当然な顔をして桜は言い放った。
可愛い顔をして、結構きつい性格らしい。
やれやれと溜め息をつきながら、サングラスをかけた。
一応変装のつもり。
「今は…そうね、広場にいるかも。次の授業まで時間があるし。」
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