プロローグ

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これ以上の、返す言葉が見つからなかった。 大方、俺は帰宅途中にでも警察に捕まえられたのだろう。 外では段取りが進められており、俺の意識が戻ったと同時に裁判が開始。 買収した弁護士をこちらにつけて、確実に勝つつもりだろう。 追い込まれたこの状況でも負の方向でなら頭が働いてしまう自分に苛立ちを覚える。 「(・・・まぁ、悔いが無い訳では無いけれど、悪くはない人生だった、かな?)」 結果も出ていないのに自己完結させてしまうところが悪い癖だと、大学の教授に言われた事をふと思い出した。 『悪い状況だから笑うんだろう? いいじゃねぇか、見返りがその分良くなるだろ。』 こんな事を言って、笑っていた。
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