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「急にどうしたの?手話の本なんか読み出してさ」
大山が部室に着くと、既に素子がそこにいた
「部長こそ、私が読む本に興味を示すのは珍しいんじゃないのか?」
「はいはい、どうせ私はゲームにしか興味ありませんよ」
大山は早速テレビの電源を入れる
「…なぁ部長、私を勧誘した時のこと覚えてるか?」
素子は本を閉じ、大山の方へ向き直った
「そりゃもちろん。『そこのつまらない顔したお嬢さん!何をしていいか分からないなら取り敢えず心理研究部へ!』だったかな」
「あぁ、その通りだ。……今もつまらなそうな顔に見えるか?」
「少なくとも、その本を読んでる今の素子さんはそうは見えないよ」
大山は素子の顔を見ずにそう言った
「一緒にゲームやる?」
「断る」
素子は再び本を読み始めた
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