第一章・戦火の中の兵士たち

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ローウィンが訪れた部屋にいたのは、いかにも俗悪そうな男だった。 「ローウィン大佐。私は実に残念だ。アッシビアは愚かな国だと思わんかね?ん?」 「……。」 ローウィンはこの男が好かなかった。 権力の乱用。 何かしら都合が悪ければ部下に押し付ける。 マイケル・ガルカディア少将 …最低な男だ。 「アッシビアの宣戦により、ミーシリアのいたる所で混乱が起きてます。この西ミーシリアも…。」 「ふん…部下どもに任せておけ。」 ああ、本当にこいつは…。 いや、こいつらは…。 「失礼します。」 ローウィンは一礼し部屋を後にした。 廊下に1人の女性が立っていた。 ローウィンの副官、ナナタ・カリーヌ大尉だ。 「どうします?」 「私が指揮をとる。別に…あの方も構わないだろう。」 ローウィンが部屋を睨みつけた。 「ああ、始まるぞ、大尉。恐ろしい戦いが。」 「でしょうね…。それでも私たちは逃げられませんよ。」 カリーヌにそう言われローウィンは苦笑いする。 「そうだな。」
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