第一章・戦火の中の兵士たち

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アッシビア首都・アルドラ 少女が歌を口ずさみながら軽快に歩いていた。 しかし、それは一本の着信により遮られる。 「あっ、お父さん?うん……お仕事?……わかった。気をつけて。」 通信を切り、少女・リイニャ・ライブリームは小さくため息をついた。 最近の父は仕事ばかりでなかなか帰ってこない。やはり、娘としては父に会いたいし、一緒に夕食も食べたい。 友達には「ありえない」と返されたけど、どうしてもそうしたいと思う。 「暗くなっちゃダメ!そうよ、まったく会えないわけじゃないもの!」 そう盛大な独り言を漏らしながら、リイニャは再び歌を歌い始めた。 「……こちらG3。敵のテロ組織を捕捉。指示を求む。」 ジェノフォンは息を潜めながら携帯端末に呼びかけ、指示を待った。 「~~♪、~♪」 歌が聴こえる。 若い女の声だった。 敵組織のメンバーの誰かが歌っているのだろうか。 綺麗な歌声だった。 『こちら、本部。突入を許可します。建物を殲滅してください。』 「…了解。」 ジェノフォンは小さな声でそう返すと、立ち上がった。
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