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そして、
時は西暦2509年……
「我々人類は今、心がひとつになれずにいる。我ら人類の願いは皆ひとつ!このアッシビア帝国がすべての国を支配し、人類をひとつの絶対王政の国としてまとめること!」
アッシビア帝国すべての地域に流れる皇帝の演説。
おそらく、国民の大半は彼の声に酔いしれているだろう。
だが、青年は違った。
「はっ…そんなの願ってんのは腐った奴らだけだよ。」
確かに、あの皇帝が言うように世界は未だに2つの勢力が対立している。
ひとつはこの国、アッシビア帝国。
絶対王政を掲げ、王が権力を乱用し政治を成す国。
そして、もうひとつはミーシリア国。
民主主義を唱え、大統領を中心に政治を組み立てる国。
やり方に良いも悪いもない。
この二つの国が戦争を止めないおかげで、沢山の人が死んでいる。
一秒という単位で、子供も大人も関係なく、戦争に巻き込まれ殺される。そんな現状だった。
「ジェノフォン、お待たせ!乗れよ!」
一台の車が青年の前に止まった。
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