第一章
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「かの大戦で“最強の騎士”に勝利した人が重度の方向音痴なんて笑える話ですよね」 レンとラウルの間に割って入ったその人物、メイは持ってきた椅子に腰掛け、薄く笑う。 「自己紹介、遅れましたね」 「ちょおま…」 「…んぁ?」 そして、何か言いかけたレンを無視し、片眉を上げて首を傾げるラウルへメイは自己紹介を始めた。
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