閑話

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二人が居るのは、サルディブ城最上階に位置する、“テラス”と呼ばれる半径15メートル程の空間。 しかし、芝生が敷かれ色とりどりの鮮やかな花が咲くその様からは、テラスと言うより空中庭園と呼ぶ方がしっくりくる。 そんな事をふと思いながらシドは、椅子から立ち上がったユウの背を見つめた。 時刻は既に深夜を通り越しており、星々の輝きは次第に弱まりつつあった。 「ははは、ソレは貴方の眼でも見れないのかな?“予知した未来を確定”するその眼で」 そして、ユウは振り返ると同時に問い掛け、対するシドは片眉を上げて答える。
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