第一章

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“遺体を喰い荒らされれば、密売人だったとしても彼等の魂は成仏出来ないだろう” そう思いながら、メイは眼前に迫る餓狼の群へと躊躇いもせずに馬を突っ込ませ、軽やかに舞う巨大な狼をまずは一頭斬り捨てる。 同時に、メイの喉笛を喰い千切るべく迫る大口を横薙の斬撃で狼を裁いた。 突然の襲撃に驚いた狼達への奇襲はここで一区切り。 メイは一声上げ、左手で巧みに手綱を……馬を操り、八頭程居る狼達を、右手に握る細身の剣で捌き、流し、更には斬撃をそう広くない狼の額に見舞う。
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