第二章

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パチパチと薪がはぜる音を耳に、ラウルは目を覚ました。 (……俺は……あぁ、生きてるんだな) 首筋に鈍い痛みを感じるが特には問題無く、ラウルは掛けられていた毛布を捲った。 そして、ゆっくりと起き上がり辺りを見回す。 ラウルが寝ていたのは木製の簡易な組み立て式の寝台で、近くには消えかけた焚き火が小さく燃えていた。 ベッドの側には丁寧にも靴が揃えられており、鎧と剣も立てかけられている。 「……テント、か」
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