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「もふもふ~」
杏が抱き着きながら奇声をあげると可愛らしい子はふと顔を上げる。
「……誰?」
ちょっとというか…かなりドン引き気味に杏に対して聞いた。
「もふもふ~」
「ぶっ飛ばすよ?女の子とか関係なく、男女平等に」
「悪い、今変人排除するから許してくれ」
「ああ~ん、竜!!なにするのぉ」
「変な声出すな!!!」
竜はがっちりと可愛らしい子にホールドしている杏を引きはがし抱き着きを阻止した。
「剛、何してんだ」
竜の後ろから声が聞こえた。竜が後ろを振り返ってみると、身長185センチぐらいのかなりの美形の男が立っていた。
「よぉ、セン!お前が来ないから先に行ってたんだよ!そしたら変人に抱き着かれるしな!」
ギロッと杏を睨むが、杏はよだれを垂らしながらにやけていた。
「そっか、悪かったな。まあー行こう」
センはサラっと剛に謝った。センは少し駆け足で剛の横に行き、歩いて行った。
その光景はまるで兄弟の様な感じだった。
「…はっ!?私たちも遅刻しちゃうよ!」
「はぁ…」
竜はため息をつき、すでに走りだしている杏を見て、全力で走りだした。
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