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[Side:闘神]
結局、大神が案内すると言いつつ、大半は自分が案内していた。
この天界が出来た理由や花の名前。いろいろなことを大神聞いてきた。
そして、答えている自分も不思議と嫌にならず、逆に楽しくなり、一から十の質問が出たら、一から十まで事細かに説明した。
武道をやってくれと言われたら「え゙っ」と顔を引き攣らせるも、キラキラと輝く瞳に背中を押され不承不承で大将と手合わせをし、右腕に包帯を巻いたり頬にガーゼを貼ったりと、軽く怪我をした。
下界が夕方になり、この天界にも夕方の橙色の陽が差し爽やかな風が頬を撫で髪を遊ぶ。
神殿の北にある草原に座り、ぼんやりと陽を眺める。
しばらくして、はしゃぎ疲れ眠っていた大神が目を覚ました。
「あ、ゴメン……寝ちゃった」
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