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全く減る気配さえ見せない魔物を前に諦めかけようとしたその時…
?「ここか?依頼をした国ってのは…」
周りは耳をつんざくような掛け声や叫び声ばかりで聞こえないはずなのに何故か凛としたよく透き通っている声が兵士の頭に響いた
「?!」
辺りを見渡すが誰もいない
(気のせいか…)
?「おいおい、人が聞いてんのに無視すんなよ」
またしても頭に響いてくる
「誰だ?!」
「な、なんだ!?」
「どこから声が?!」
うろたえる兵士達
?「こっちだこっち」
今度は頭ではなく耳に直接聞こえてくる
兵士達は声のした方を見つめる
キィィィーーーーン
「?!」
突然何もない空間が音を立てて歪み始める
キィィィーーーーン
すると、その音に気付いたのか、それまで離れていたところで攻撃していた他の兵士も手を止めて空間が歪んでいる所を見つめる
そして…歪んでいた空間が段々と開き、人が一人通れるような大きさになった
「な、何だ…?魔物か?」
そのつぶやきを聞いた周りの兵士も警戒し始める
?「『魔物か?』だって?ひでぇな…せっかく来てやってんのによ」
空間から足が出て来る…次に手が開いた空間の端っこを掴み、そして最後に頭がニョッと出て来た
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