Χ1Χ

2/7
前へ
/18ページ
次へ
〔ギャァァァァァァアア!!!!〕 耳を塞ぎたくなるような断末魔。 不愉快な機械音。 気分を外す死臭。 全てを照らすは… …醜 ク 笑 ウ 赤 イ 月―――。 X1X.[闇 ニ 生 キ ル 者] 「葵ィ~。」 間延びした声が、嫌に良く通った。 「…なんだ。」 不機嫌を隠そうともせず、疑問符さえついてない冷たい返事が返ってくる。 …コイツは任務の後はホント不機嫌なんだから。 ジト目で見やって、葵を取りまくイライラオーラに嫌味に溜め息をついてやった。 「任務終わりましたけど~」 「…そうだな。」 「…?。次行かなくていいの?」 気味の悪い程赤い月へ伸ばしていた手越しに葵を見下ろす。 いつもならすぐに次から次へと引きずり回すのに。 「…今回はコレで終わりだとよ。」 飛び回るゴーレムを指先で遊ばせる。 「……そ。」 その姿を可愛いと思いながら、しかし口にはせず(言ったら確実に鉛弾が飛んで来る)、素っ気ない返事を返す。 視線はまたあの赤い、赤い月へ。 _
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加