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ここに入れられたのは、二ヶ月程前。
逃亡生活を続け、公園のベンチで寝ていたら、捕まっていた。情けない限りである。
それ以来、ずっとこの檻に入れられている。
慣れ、と言うのも悲しいが、それ故に、僅かな言葉を聞くだけで、外での大体の出来事が予想できるようになっていた。
(行ったか……)
遠ざかる足音を聞きながら、溜息を吐く。
もう夜も遅いというのに、すっかり目が覚めてしまった。
眠くなるまでどう過ごそうかと考えて、更に目が覚める。
「せめて、アイツが来てくれればな……」
――このくだらない檻から、逃げられるかもしれないのに。
その呟きは、声に出ることはなかった。
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