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「ん~…でも俺、学校超久々だし」
「……ふ~ん…」
……なんだ。サボり魔か。
なら分かんなくて当然じゃん?
「てか、俺の名前知ってる?」
はぁ?今日会ったばっかで知る訳ないし…と思いつつも、
「え?…っと今日初めて会ったばかりだよね?」
と彼に問う。
すると彼は、少し驚いた顔をしながら、
「あ…そ、そうだな、まだ言ってなかったよな。
俺は 橘 慶 -タチバナ ケイ-宜しく」
─────……
────…
そしてあたし達は他愛もない話で盛り上がり、終了のベルが鳴っているのに気が付いた。
「あ、授業終わった…そろそろ戻らなきゃね…」
意外に話が合い、少しの名残惜しさを残しながらも、教室へ戻ろうと立ち上がる。
「待って…」
急に彼に腕を掴まれ…、次の瞬間あたしは彼の胸の中にいた。
………え?え…?
今のこの状態でも何が起きたのか理解できず、ただ流れに身を任せボーゼンとしていた。
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