~傷~

25/26
前へ
/253ページ
次へ
「……あれで良かったの?」 暫く沈黙していた沙良さんが口を開いた。 「……あたしのせいで、 皆に傷ついてほしくないです。 慶がファンの人に何かしたら… もう戻れなくなる… あたしはそんなの嫌なんですっ」 感情が高ぶって少し声を荒げてしまう。 「痛っ…」 さっき蹴られたところが痛んだ… 「美憂ちゃん…自分ばかりが傷つくことないんだからね? ちゃんと慶と話し合いなさい?」 でも…… あたしは沙良さんから瞳を逸らした。 「あなたが、そこまで我慢して 慶と付き合う意味あるの?」 *
/253ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8595人が本棚に入れています
本棚に追加