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沙良さん達と別れ、家路につく頃辺りはすっかり暗くなっていて、
この時間、帰路に着く人は殆どなく、静かな住宅地には、自分の足音だけが響いていた…
家までもうすぐのところ、
後ろから誰かが着いて来ているような、そんな気がしてならなくて。
……何?気のせいだよね?
振り向くことも出来ず、
少し速度を上げれば、そちらも合わせて上げた様な気配がした…
角を曲がった途端にダッシュして家に向かう。
やだっ…怖い―…
半泣き状態で家に着いたものの、
明かりはなく、急いで鞄の中にある鍵を探した。
───ママ…!
なんでこんな時にいないのー!
人は、焦れば焦る程、探してる物はなかなか見つからないもので…
そうこうしているうちに後ろから肩を叩かれた―…
「キャ───っ…」
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