~愛してる~

2/21
前へ
/253ページ
次へ
沙良さん達と別れ、家路につく頃辺りはすっかり暗くなっていて、 この時間、帰路に着く人は殆どなく、静かな住宅地には、自分の足音だけが響いていた… 家までもうすぐのところ、 後ろから誰かが着いて来ているような、そんな気がしてならなくて。 ……何?気のせいだよね? 振り向くことも出来ず、 少し速度を上げれば、そちらも合わせて上げた様な気配がした… 角を曲がった途端にダッシュして家に向かう。 やだっ…怖い―… 半泣き状態で家に着いたものの、 明かりはなく、急いで鞄の中にある鍵を探した。 ───ママ…! なんでこんな時にいないのー! 人は、焦れば焦る程、探してる物はなかなか見つからないもので… そうこうしているうちに後ろから肩を叩かれた―… 「キャ───っ…」 *
/253ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8595人が本棚に入れています
本棚に追加