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──ガラッッ──
アレ?先生、居ない…?
保健室の扉を開けると、どうやら先生は留守の様だった。
「ちょっとここに座って…」
あたしは引き出しにあったタオルを濡らすと彼に渡し、勝手に棚から湿布や包帯等を持ち出し手当てを始めた。
「これで良しっ!」
そう。なんせあたしは保健委員。何処に何があるのか把握していた。
「サンキュ」
「他は?どこか痛いところは無い?」
あんなに勢いよくだもん、それだけで済まないよね。
「本当に平気だよ。それより…、授業とっくに始まっちゃってるね」
時計を見ると、もう20分も過ぎていた。
「ぁ…やば…!」
完全なる遅刻。
「ま、いっか!俺サボろ~っと」
と言って彼はベッドに横になってしまった。
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