六年生達の日常

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「やぁ、今日も来てくれたんだね」 「そりゃあ来ますよ。怪我が治るまではね」 そう言って伊作は風呂敷の中から治療道具を取り出した。 「雑渡さんでもヘマをするんですね」 「たまにはね。君は毎日ヘマばかりしていそうだね」 「やっぱりわかりますか。一応気をつけてはいるんですがね」 はい、終わりと言って伊作は道具をしまいだした。 「本当に君は変わっているよね。敵である私を一度ならず二度までも」 「そんなのは関係ありませんよ。怪我人を手当てするのは保健委員の役目ですから」 笑顔で答えた。 「君を連れ去りたくなるよ」 「え………………?」 「冗談だよ。そんな事をしたら忍たまの連中が黙っていないだろうしね」 「その通りだ」 背後から声がした。振り返るとそこには立花仙蔵と潮江文次郎と食満留三郎が立っていた。
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