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「ありがとうございます。」
「いいえ。
もう少し、時間がかかると思ったけどね」
和樹先輩はイタズラっぽく笑った
その笑顔を見ると、私の心臓は高鳴る
ずっとずっと、一緒にいたいと、願ってしまう
この笑顔の裏に、とてつもない悲しみを抱えていると気付くのは、もっと後だった
「今日、学校で俺に会いに来たんでしょ?何か用事だった?」
「はい。ありました。でも、もう大丈夫です。」
だって、こうして和樹先輩と会話が出来たんだもん
今はそれだけで十分
「そっか。」
「はい。」
会話が終わってしまう
次は、この次はいつ、会えるだろうか?
ここは、やっぱり私から誘わないとダメな気がする
和樹先輩は優しいけれど、私を恋愛対象として、見ていない
雰囲気がそう語っている
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