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陽菜は高校二年生の春、大地に告白したのだ。
一年からクラスが同じで、冗談やふざけあったりしているうちに惹かれていった。
ユカに言われて、部活帰りの大地を部室の外で待ち伏せして告白した。
生まれて初めての告白は心臓が壊れるくらい波打っていたのを覚えている。
「大地が私の恋の心配するなんて、おかしいよ。なんでフラれた相手に心配されなきゃならないのよ!!」
少し照れながら怒った。
結局、あの告白は実らなかった。
好きですと言った後に、サッカー部のメンバーに冷やかされた挙げ句、“考えられない”と言われてしまったのだ。
陽菜はその後教室で大泣きし、しばらく大地とは普通に接する事ができず、避けていた。
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