花束

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藤堂真治の話しは無駄がなく、まだ若いダケあって高校生の気を惹く話題を盛り込みながら語ってくれた。 こういうのもビジネスセンスって言うんだろうか… 藤堂はルックスも良く、経歴も申し分ない。 神様は不公平だ と陽菜は講演を聴きながら思った。 「花束渡す時に、私の事宣伝してきてねッ!!」 ユカは珍しく一睡もしなかった。 「出来るわけないじゃん!!」 一斉に拍手が講堂に響いた。 陽菜は言われた通りに壇上の端から階段を登った。 藤堂は学年主任の先生と握手していた。 陽菜はマイクのコードに気をつけ、下を見ながら歩いた。 まぁ、恥ずかしさを堪える為でもあった。 足元を見る視界に高そうな靴が入った。 陽菜は確信して止まり、顔を上げた。 講堂はもう一度大きな拍手に包まれていた。  
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