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“気になる”って“好き”とどう違うのか。
大地の頭の中をクルクル回っていた。
「ちょっと、待てよ~。」
結局、また謝るチャンスを逃してしまった。
大地は走って追いかけ、陽菜の後ろでタイミングを見計らって歩いた。
まるで金魚のフンみたい…
大地は自分でもそう思っていた。
「俺、前から…ハルに、言わなきゃいけない事があってさ…」
陽菜は大地の話を聞き流しながらスタスタと歩き続けた。
「おぃ~聞けよッ!!」
そう言った後、急に陽菜の歩くペースが遅くなった。
大地の言葉に従ったというより、自分の意思だった。
大地は陽菜の様子から、何かを察し、彼女の目線の先にあるものをみた。
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