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「そういえば、なんで塔子さんに見えたんだろう。」
カナカナとひぐらしが鳴き、
夏夕空が燃える帰り道、
夏目はふと思い出した。
塔子さんは少年を見たんだと。
『生きとし生けるもの全てには力があるんだ。思う力がな。それが強ければ強い程、確かなものになる。』
「思う力…。」
(きっと、あの少年の思いが形になったんだ。)
人間になりたい
人間と話がしたいという
―――強い思いが…。
「それにしても、今日のニャンコ先生は知恵者だな。」
『阿呆!私はいつでも賢明よ!!』
「あははは…!」
―遠い空へと 思いよ届け―
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