小川の淡い光

6/17
前へ
/37ページ
次へ
「ん…あそこに人が…」 「人?どこに?」 見えていないという事は きっとあの"人"は"妖"…。 「ぁ~…気のせいだったみたいだ。悪い。」 そんなの嘘―。 「そうか?最近暑いからな。頭茹ってるとか?」 「そうかもな。あの岩影で、少し頭冷やして来るよ。」 見えているものが本当に存在しているのか… 信じていいのかわからない。 けれど… (存在しているのに、いないように扱われる方も…辛いだろうな…) 『あぁ…レイコ…』 ふと そんな声が聞こえた気がした。 嫌な予感がした夏目は とっさに妖がいた方を見るが… …妖はとうにこちらへ向かってきていた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

339人が本棚に入れています
本棚に追加