泡沫の一夏

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ミーン    ミーン…  ミーン… 「ねぇねぇ、そういえば君の名前は?」 蝉の鳴く小道を歩きながら、 少年は夏目の名を尋ねてきた。 「俺は夏目。夏目貴志だ。」 「夏目?夏目…♪」 名を聞いた少年は、ニコニコとしながら 夏目の名を繰り返し呼んでいた。 「君の名前は?」 「ぇ?僕?」 聞かれるとは思っていなかった という顔をしている少年。 しばらく間が空いて… 「……内緒♪」 と言い、少年はまた笑顔を見せるのだった。
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