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階段を慌ただしく降りていくと、リビングで母、早智子がセーターにエプロンという、いつもの格好で待っていて、俺に声をかけた。
母「おはよう。遅かったね」
母は世間一般でいう専業主婦で、たいていは家にいる。そして朝も早いため、毎日このように俺を待っている。
絆「寝坊した!」
すると母は、俺が寝坊するのを、わかっていたかのように、のんびりとしたいつもの口調で言った。
母「早くしなさいよ、遅刻するよ」
絆「わかってる!!」
俺は焦っていたので、適当に返事をした。
……ハッ!話してる場合じゃなかった!
俺は光に匹敵する速さで、全ての準備を終わらした。
途中いろいろヤバかったが……
絆「行ってくる!」
俺が慌ただしく言うと、
母「行ってらっしゃい。早めに帰ってきなさいよ」
と、我が家お決まりのセリフを言った。
絆「あいよ」
俺は慣れた作業だったので、適当に返事をして、玄関を飛び出していった。
これが我が家の日常だ。
えっ?父さんはって?朝早いから、いつも会わないよ。
……ハッ!?こんなことしてる場合じゃなかった~!
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