78人が本棚に入れています
本棚に追加
2.真壁喬の場合…
真壁喬は緊急に金を必要としていた。丁度保険が切れてしまっていた車を運転して、事故ってしまったのだ。
うっかりしていたのだ。出張で沖縄に1ヶ月間行っていた間に、車検が切れてしまっていた。出張から帰って来て事故って、初めて保険が切れていたのを知った…
真壁は深夜車を運転していた。決してボーっとしていたり、標識を見落とした訳ではなかった。
信号のない交差点で、いきなり高校生の若者が飛び出して来た!
「危ない!」と思った瞬間、ブレーキを踏んだが間に合わなかった…
高校生は腕を骨折し、全治2ヶ月と診断された。真壁はそのお金を工面しなければ、ならなくなったのだ。
警察にはこってり絞られるわ、保険は切れてしまっているわ、泣き面に蜂とはこのことである…
「お前、保険切れの常習犯だろ?いるんだよなぁ~」
「違います。違いますってば…」
「何ならお前を逮捕してもいいんだぞ。臭い飯でも食うか?」
「あはは…遠慮しておきます」
警察官はなんとか俺を放してくれたが、問題はお金をどう工面するか?
俺は頭を抱えてしまった…
最初のコメントを投稿しよう!