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「具合でも悪いんですか?」
仕方なく、会話の糸口になるような言葉を言ってみる。
「…いえっ、大丈夫です」
本当なのだろうか?
そう言った彼の表情は冴えない。
心なしか、顔色も良くない感じがするし…
こんな時、マルタなら彼に優しくしてあげられるのだろうが、俺では怯えさせることしか出来ない。
どちらも、自分なのにな…
「青い顔をされて、途中で倒れられたら迷惑です。辛いなら、医務室で休んできて下さい」
…やっぱり、こんな言い方しか出来ない。
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