rain

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***** 「...朝か」 目を覚ますと、案の定彼の姿は無く、もう会うことは無いのだろうと何となく納得する。 ...何だ? ふと、ベッドサイドのテーブルに目を移すと、几帳面な文字でメモが残してあった。 『おはようございます。 昨日は優しくしてくださって本当にありがとうございました。 お陰で体も痛みがなく、体調も良好です。 仕事の関係でお先に出ることをお許しください。 奥寺翔馬』 メモの下には2万挟んである。 律儀な男だ。 と、それよりも、この文章からして、勘違いされているんじゃないだろうか? してないんだが…何にも。 頭が痛い。 真面目な男ではあるようだが、思い込みが激しい節があり、この男は止めておけと脳内でもう1人の自分に警告されている。 まぁ、もともと興味があっただけなのかもしれないし、こちらからは、これ以上進まないのが身のためだ。 何となくメモを財布に入れて、ホテルを後にする。 10時半を過ぎたあたりだから、まだ少し早いが店で準備をすることにした。
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