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「…頑張りすぎですよ?」
熱は…
スッ…パシッ…
「…っ」
伸ばしかけた手が、掴まれる。
「阪嶺さん…これ以上、優しく…しないで…」
そっと瞼を開いた吉岡が、少し潤んだ瞳で言う。
何を言っているんだ…?
「優しくなんか…」
優しくなんか無い。
現に俺は、貴方を傷つけているんじゃないですか…?
「嘘。…阪嶺さんは優しいですよ。…不器用なだけで、本当は誰よりも…」
「そんな…こと…」
何で、貴方が言うんだ。
他の誰でもなく、貴方が…
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