PM11時

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なんだ… そうだったのか。 「…良かった」 自然と、そんな言葉が漏れた。 嫌われてるわけじゃない。 そう分かったことが、やけに心を軽くしていた。 「良かったって…ッ」 不意に顔を上げた彼は、目を見開いている。 …? 「…クソッ」 「…わぁっ!!」 ギシッ… 一瞬だった。 視界が揺れた次の瞬間、俺は、彼の膝の上に身体を投げ出していた。 「そんな色っぽく泣いて…誘ってるんですか?」 目を開けば、彼が余裕の無い表情をして、俺を見下ろしている。
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