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「…いいのかよ?」
再び問われて、零れ出す想いが、溢れそうになる。
「…いやだ」
どこにも行かないで、ずっと傍にいて…
誰かのものにならないで…
俺を置いて行かないで…
友人のふりをして、本当の俺は、こんなにもやましい。
こんなこと言ったら、お前は引くだろ?
「…クスッ。泣くくらいなら、俺のこと好きだって言えよ…晃」
なだめるように、詠二が俺の髪を優しくすく。
「だって…お前…付き合うって…」
「晃、M大だろ?」
「…はっ?」
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