花に嵐

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       ※      親父とは、ホテルのレストランで逢う約束らしい。 俺は、慣れないスーツに身を包み、予約してある名を告げて席についた。 …高そうな場所だな。 周りには、身なりのいい老夫婦やカップルばかりがいる。 ちなみに、俺は一人だ。 お袋は、寄る場所があるらしく「先に行っててくれる?」と言って別れたから。 親父…どんな人だろ? そんなことを考えながら、レストランに入ってくる人を見る。 ……… …… …遅くないか? 時計は、約束の時間を30分過ぎている。 親父、何やってんだよ? いや、そもそもお袋が来ないのが変だ… 「…あの、…昂弥…くん?」 突然、息を切らせた若い男に声を掛けられる。 「は…い…」 …っ!? 意味が分からない。 この男、泣きそうな顔だ。
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